グッドナイト・ムーン(Stepmom,1998)
▶︎ちょっと時間のあるときに
▶︎「誰かが悪いわけじゃないのに」「じーん」「切ない」
▶︎安心してください、ハッピーエンドですよ
これは高校生の時に観た映画です。
その頃の自分は、「世の中は正義か悪かどちらかしかない」と思っていたように思います。何でも白か黒かで決めつけ、世の中にはグレーな事もたくさんあるということが分かっていませんでした。
映画を観ていても、主人公には必ず敵が現れ、最後には敵に打ち勝つのがほとんどです。アクション映画だと犯罪組織や殺人犯、悪徳企業などが出てきますし、恋愛映画でも恋のライバルや仕事のライバルが出てきます。中には分かりやすく意地悪をしてくる人もいて、最後に彼らの鼻を明かすのはとってもスカッとします。
さて、この映画は、離婚して再婚した後の子供達と2人のママのお話です。
(あ、あらすじ書いちゃった)
私は真っ先に、「新しいママを応援しよう」と思いました。
だって新しいママ(ジュリア・ロバーツ)は綺麗な上にカメラマンの仕事もこなし、子供達とうまくやっていこうとするのですが中々うまくいきません。
一方本当のママ(スーザン・サランドン)は子供達を第一に考えてきた専業主婦。
子供達もまだ本当のママが大好きで、少し意地悪に見えたのです。
「きっと最後には新しいママのことを認めてくれるんだろうな〜」と思いながら観ていると、やっぱり新しいママが活躍する場面が出てきました。
「やったぁ」と思っていたのですが、今度は本当のママがさみしそうで、少しかわいそうになってきました。「本当のママの方も応援しようかな…」と観ていたら、だんだんどっちを応援していいのか分からなくなりました。
だってどっちも普通の人で、どっちかが悪いわけじゃない。
なのに一方がいい思いをすると、一方が残念な思いをする。
「そうだ!みんなで仲良く暮らせばいいじゃん!」と思いましたが、そんなこと現実では無理なんですよね。みんながハッピーエンドになる結末が予想できなくて、「どうしたらいいのー?」と高校生の私は一人で勝手にパニックになっていました(笑)
結果は、とっても素敵なハッピーエンドでした。
本当にみんなハッピーなのか、その後はどうなるかは分かりませんが、少なくともエンディングではみんな幸せそうでした。
最後らへんにジュリア・ロバーツとスーザン・サランドンがお酒を飲みながら二人で話すシーンがあるのですが、「娘が結婚するとしたら…」のくだりが大好きです。どんなに仲良くなったとしても、やっぱりママと継母は利害が一致するはずないんですよね。
ママ、継母、娘。みんなの気持ちも分かるから、とっても切ないです。
最後に、息子役の子役がとっても可愛いです。
高校生の時に初めて母性を刺激された男の子でした。笑顔がめっちゃ可愛い。
可愛い男の子の笑顔に癒されたい人はぜひ観てみてください!